40代・50代の片付けは、1ヶ月で終えるのは、実はほぼ不可能

片付けマインド

「片付けをしようと考えても、気が遠くなって動けない。」

「何から手を付けてよいか分からない」

と悩む方が多い40代・50代の片付け。

これは、無意識でため込んでモノ、そして、自分のモノの持ち方や考え方を変える事を数蔵しただけで、気持ちが失せる程、大変な事だという事を意味しているのではないでしょうか。

そこで、なぜ、1ヶ月で片付けを終えることが難しいのか?について、お話をさせていただきます。

 

頭で分かっていても、変えられないから

片付けをしたいと考えている方に、「何が原因で片付かないと思いますか?」と問いかけると、10人中10人は「モノが多いから」と応えます。

それなのに、「なぜ、片付かないのか?」と言うと、その理由は、「モノを捨てる事が難しい」という事なのです。頭では、多すぎるモノを捨てればいいと分かっているのに、行動に移せないのです。

なぜ、移せないのか?と言いますと、「モノを大切にしよう」という教育を受けてきた私達。そんな「刷り込み」から、片付けの目的がぶれてしまうからなのです。

片付けは、多すぎるモノのうち、自分にとって無くて大丈夫なモノを減らしていけば良いのです。

ですが、長年の刷り込みから、「まだ使えるのに」「まだ新しいのに」「使えるモノを捨てる自分が、悪い人」と言った考え方に傾くために、自分の暮らしをリセットするために、不用なモノを手放す事だという理解に変えていくのは、短い時間では難しいのです。

無意識を意識するための習慣は、そう簡単に根付かないから

ペットボトルについている「おまけ」。ついているモノとついていないモノ、どっちを買いますか?3枚買えば、20%OFFと言われたら、3枚買う洋服を探しませんか?

その繰り返しがモノを増やし、自分を悩ます原因になっているのです。

人の行動の大半は、無意識だと言います。

「無料でいただけるならうれしい」「安売りだから買わなきゃ損」など、そういう言葉に乗せられた行動が、その後、どんなことに結びついているか?を意識することなく暮してきた結果、多くのモノに囲まれ、窮屈になり、片付けたいという状態になってしまったのです。

「モノをため込んだ後に、どうなるのか?」「ため込まないためには、どんな策を講じたらよいのか?」「本当に必要なのか?」について、自分の性格や癖と照らし合わせて、意識していく事が、これからの暮らしに必要になっていくのです。ですが、今まで無意識でしてきた行動や考え方を軌道修正していくには、今日、明日では難しく、自分自身で、その都度、気付いていく事が必要になりますので、それらを定着のためには、そう簡単には出来ないのです。

 

ため込んだモノの見極めには時間がかかるから

実家の片付けでは、あまりのモノの多さに気を失いそうになりました。ですが、その際には、必要なモノかそうでないモノかを選ぶ事は、ほとんどしない状態で、捨てる事だけの作業にもかかわらず、約2か月ほど片付けに時間がかかりました。

今まで数十年、ため込んだモノたちを、自分にとって必要なモノ、不用なモノと選別していく作業は、そう簡単ではない事はいうまでもありません。

日々、忙しく暮らしている私たちにとって、時間を作る事や体力的な事を考えると、1日に長い時間を片付けだけに割くことも難しいと思いますし、無理をして一気にやろうとすれば、疲労から、「片付けをやりたくない」と言う気持ちにもなりかねませんから、上手に、モチベーションを保ちながら進めていく事も大事になってくるのではないかと思うのです。

そう考えると、1日1日の短い時間の繰り返しによって、モノの見極めをしていく事で、今までため込んだ沢山のものと向き合う事が必要なのではないかと思います。

迷いながらも、自分の大事なモノコトに気付いていく事が大事

今までの思い込みや無意識だった自分を意識する事、たくさんのモノと向き合うタイミングを持ちながら、進めていく過程では、「本当に捨てても良いのか?」と言った迷いと「不要だな」と思える自分との葛藤もあり、サクサクと片付けを進める事は難しいかもしれません。

でも、その葛藤の中で、「自分にとって何が大事か?」と言う事を知る機会を得る事になっていくので、その時間こそ、これからの人生にも貴重な財産になっていくのではないかと思います。

だからこそ、今、この人生の大事な折り返し地点でそれを体験し、確認することが出来るのは、大変意味のある機会になるのではないかと私は思っています。

1ヶ月では終わらない片付けは、実は貴重なモノを手に入る機会と捉えよう

40代・50代にとっての片付けは、誰かに頼んで片付ければよいというものでもなく、じっくりと自分と向き合いながら進める事で、捨てる事に後悔することなく、これからの快適も手に入れることが出来るようになるためのものです。

これらを手に入れるためには、無意識だった自分に気付き、自分が機嫌良くいられるように、お部屋の環境をより良く保つために何が必要かを考えながら過ごしていくというものであり、2、3日で終わる片付けとは異なります。時間はかかるものの、一度、その体験をすることで、おうちの中も、自分自身の人生も、より良いものに変わっていきますから、今、しっかりと腰を据えて、じっくりとこの時間を味わいながら、自分の心地よさを作る片付けをしましょう。